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東雲の旅

管理人の徒然日記  ~日常のアレコレから制作裏話まで~

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The Reichenbach Fall

 SHERLOCKの話。
 ひとつ前の記事の時点では日本版DVD-BOX(S1)を購入していただけのようですが、あれからひと月ほどでS2のDVD-BOXはもちろん、S1,S2のサウンドトラック、果てはUK版のComplete Box(S1,S2同梱してある)まで購入致しまして、「は?日本版のDVD-BOX持ってんのになんでUK版?」って思われるかたもおられるとは存じますがあれには音声英語+日本語字幕、もしくは音声日本語のみの2パターンしかなくてですね、もう患い過ぎて「わたし絶対イギリス行く。だから英語の勉強する、シャーロックで!」くらいまで重症化の進んだわたくしでありますれば、音声英語+英字幕で見たいと思うのはどうしても逆らい難い欲求なわけでございまして、まあつまり何が言いたいかと思いますと私は愛も変わらずシャーロックに夢中でござんす(なんだこの誤変換素敵すぎてやばい)。
 以下ちょっと腐くさい話もでてくると思いますので苦手な方は退散していただければと思うわけですが(つーかこれ目を通してくれる人いんのか)、わたしは彼らの「周りはデキてると思ってるけど実際問題デキてない」二人の関係性がたまらなく大好きでですね。なので聞かれてもいないのに答えますが、S/JかJ/Sかと問われますとどっちもおいしくいただけますと言う他ありません。でも本当に好きなのは、ジョンに全幅の信頼をおくソシオパスが、じわじわと時間をかけて「ごめんなさい」を言えるようになるまでの過程であり、女好きなジョン・ワトスンがしかしシャーロックのせいでフラれまくってるくせしてそのポジションに収まり続けている理由だとか、出会ったばっかりのころは「こいつほんと中身子どもなんだな…」って思ってぐっと堪えてた様子のジョンが、しかしS2Ep2では「いい加減にしろよお前!」っつって遠慮の欠片もなく怒り出しちゃう様子だとかでありまして、だからこの二人の間にあるのは紛れもない(でもなんかちょっとタチの悪い)友情、という認識。もうあんまりたまらなくなって自分でも書いちゃったりしちゃったりしてるものの根底にあるのはそんな思いだったりします。ぶろまんす!嗚呼、なんて素敵な言葉。
 
 さて、突如浮上してきて何を言うてるんだお前という感じですが、一番吐きだしたかったのは以下のことだと思いますS2Ep3の話。「ライヘンバッハ・ヒーロー」です。ネタバレ全開でいくので、見る予定が少しでもある方は読まないでください。SHERLOCKは本当にどの話も秀逸なのでどれが一番好きかっていうのが自分でも驚くほど決められないんですけど、S2Ep3は別格だと思います。ものすごい勢いで被弾するんですけどくっそ面白いので毎週土曜の午前中(一番精神的に余裕のある時間帯)に見直して、見返す度ぴーぴー泣いてます。シャーロックは一度まじでぶん殴ってやりたい。ぐーでぶん殴って罵り倒して、でも最後にぎゅうぎゅう抱き着きながらおかえり、って言うジョンが見たい。今度は歯と鼻を避けずに殴っても、それでも歯と鼻を避けて殴ってもどっちにしろうまいのでとりあえずジョンにぶん殴ってもらいたい。ぐーで。
 モリアーティの話。初めてS2Ep3を見たときとか、2,3回見直すまでの間は、「あいつがこんなあっさり死んじゃうかな…」って思ってたんですけど、だんだん変わってきました。なんせ「I am you.」です。シャーロックを汚名にまみれて自殺させるためなら自分が死ぬことだって厭わない。そうであるなら、あの「あっさり」さ加減は、その分だけ空恐ろしいなって。互いに「You're me.」だと認める彼らがしかし決定的に違うのは、天使の側に立っているかどうか。そして、ジョンという存在が傍らにあるか否か。モリアーティはシャーロックを殺すために、シャーロックは友達を守るためにこそ自らを殺す。「Alone protects me.」「No, friends protect people.」。二人が一番最後に、ちゃんと顔を合わせて交わした別れ際の言葉がこれですが、ああくそ、まったく本当によくできた脚本ですねちょっと泣きそうです私、今。S1Ep3では身を挺してかばわれたときに目を白黒させるしかできなかった、結局あの場で「Thank you.」って言えなかったあの探偵が、ねえ…(´;ω;`)ブワッ。
 「What did I miss?」いきなりクツクツと笑い出したシャーロックを振り返って、こう怒鳴ったモリアーティがなんだかひどく印象的でした。なんというか、彼はS1のあたまから人間臭さみたいのが感じられなくて、いやどの登場人物より生臭いんですけど、「人間っぽさ」のないモリアーティは本当に蜘蛛とか蛇とかそういう生き物っていう感覚があったのが、でもあのシーンで「あー、こいつは確かにシャーロックだわ」ってストンと飲み込めたというか。だってシャーロックもよく人に聞いてたんだもの、「Am I wrong?」って。
 でも何らかのトリックがあって、やっぱりモリアーティは生きてましたー!ってなっても全然驚かない。シャーロック然りアイリーン然り、裏があっても当然だと思う。
 
 深読みのし過ぎではと言われたらなるほど確かにと頷かざるを得ませんが、深読みできる、そのモチベーションを維持できる作品は稀有だと思うのでこれからも全身全霊をかけて深読んでいきたいと思います。オンライン上で勧めまくるのみならずいよいよ現実世界ですら布教を始め、かつ、ジョンのブログをノートに書き写しながら読み進めているわたしはこの先一体どこへ向かうのでしょう。とりあえず目下の希望は12月14日公開の、ジョン役のマーティンが主演を務める「ホビット-思いがけない冒険-」です。敵側の竜:スマウグの声をシャーロック役のベネディクトがあてるというので、吹き替えで見るという選択肢は木っ端微塵に消えてなくなりました声オタに両足つっこんでるわたしがこうなるとは恐るべしベネディクト…!
 
 いやそれにしたって、わたしほんと気持ち悪いですね。

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