・・この夏の時期になると毎回言ってることなんですがね。我が家はワンルームマンション4階の最上階、東側の端っこなんです。かど部屋で、風通しとかよくて結構重宝してるんですよ、やっぱりワンルームって部屋に空気がこもるんで。・・・一番東なんです、うちの部屋。朝日ガンガン照りつけるんです、この時期朝5時くらいから照らされまくってるんです。・・・・・朝6時過ぎたら暑くて起きるんです、目覚めて開口一番言うことが 「あちぃんじゃコルァアア!」 ですからね、ハレルヤ並の雄叫びですよ。休日の朝6時に暑くて起きるなんて地獄です。キバまであと2時間もあるのに、体はまだ眠いのに暑くて眠れないんです。これ何、なんかの拷問?そーゆープレイ? しかも最近、笑顔動画でダブルオーの組曲と流星群聞きまくっているせいで、無音になると頭のなかでそれが延々リピートして(おなじ曲使ってたりするからもうごっちゃごちゃ)、でも一周しないと気になって眠れなくて寝付きあんまよくないんですけど。自業自得だ、でも大好きだ← あんまり耐えられなかったので、キバが始まる頃にはクーラーついてたという反エコロジー。だれかこの地球に優しくない管理人に武力介入してください。
レポートがんばろうと思ったのに、夜9時からやってた青春アニメ映画に決意を完全に挫かれました。見ながらやろうかとも思いましたが、そんなの無理でした。終始テレビとにらめっこです。そういえばこれ、あの子らも見に行ったんだっけ、と思ったらなんかふつふつとネタが浮かんできて、CMの間にちまちま書きました。
レポートやれ。どっかであの子らも、おんなじテレビ見てたら面白いなーと思うあたり定義が夢小説じゃありませんがそんなの今更ですね。小さい頃は泣き虫だったに違いない、といつだかに書いたような気がしますが、今でも映画とかには 「泣くために行く」 ぐらいの気合の入れかたで行きそうなイメージがあります。すっきりするために泣く、ぐらいすっぱり割り切ってそう。続きでそんなヤマなしオチなしイミなしの小ネタです。
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「・・・ひっ、ひっく・・くっ、あううううう」
「・・・・・・・」
「・・んっく、ごめ、っ」
ティエリアがティッシュを箱ごと突き出してやると、目の前のアホはそこから数枚のティッシュを抜き取って盛大な音を立てながら鼻をかんだ。ずびびびび。男のそれのように切れ長の漆黒からは、次から次へと大きな水滴があふれ出す。ぐずぐずと鼻を啜るあいだに、目尻には大粒の涙が浮かび、ぼろぼろと頬を伝って流れていく。どこまでも透明な涙の雫。うすっぺらな白い紙切れに吸い込まれていくそれ。2、3枚のティッシュは瞬く間に涙を吸って意味をなくした。両方の手の平で、手の甲で、まるで頬にすりこむように雫をぬぐう。
「・・二度目の映画でよくそれだけ泣けるな」
「っ、て・・ちあ、ちあき、ぅ・・うわぁあああん」
はぁ、と大きなため息をつくティエリアの前で、けれどこの部屋の持ち主はエンドロールが流れて五分がたった今でもわんわん声を上げている。再上映のものを見に行ったときも、あれは人目を憚らず映画館でひっくひっくと肩を震わせて泣いた。隣に座らされていたこちらのことも考えて欲しいと心底思ったのはまだ古い記憶ではない、通路を通り過ぎていく人間から向けられるあたかも微笑ましそうな視線を覚えている。
「み、未来・・で、ま・・・っ、ふえぇぇ」
「・・・・わかったからもう喋るな」
差し出したティッシュを数枚掴み取り、遠慮もクソもなく鼻をかむアホはいっそ男らしい。あの映画を見てわぁわぁ泣くあたり、こいつもそういえば女だったか、と思わなくもないのだが、よくよく考えてみれば昨日の となりのなんたら でも同じように泣いていた気がする。・・このアホはあれだ、映画の内容云々よりも雰囲気とかそういうものに弱いのだ、きっと。
流した涙の分だけ取り戻そうとするように、あれはタンブラーにつくったインスタントのアイスコーヒーをぐびぐび飲み干した。ぷはっ、と天井を仰いで大きく息をつく。
「・・・・・こーすけ、ちょうかっこよかった」
「・・お前、初めて見るドラマの最終回で泣くタチだろう」
「エヘ」
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