『魔人探偵 脳噛ネウロ』 で思いつき二次創作。ネウヤコっぽいので苦手な方はご注意ください。
例えば。例えばヤコが笹塚とかいう刑事にちやほやされ、ワラジムシのような顔をだらしなく弛緩させているのは見ていて不快だし、単なる下僕二号でしかない吾代の身を案じている様は鬱陶しいことこの上なく、たとえどんな理由があろうと自分以外の他の何かを優先させようものならネウロにはその爪楊枝より頼りない首をチューペットのごとく捩じ切ってやる準備があり(というかそんな事態は天地がひっくり返ろうが空から槍が降ろうが地球が真っ二つに割れようがネウロが決して許さない)、ヤコをありとあらゆる手段で持って虐め抜くのは 謎 を食することの次に趣味といっても過言ではないがしかし、己以外の何者かがあれに傷をつけるのは何より許しがたいことだった。
ネウロが地上で動くための隠れ蓑であり下僕であり道具であり玩具であり所有物たる桂木弥子は今、追い詰められて逆上した犯人にナイフを突きつけられている。既にあの男(ネウロは初めから犯人の名前など覚えようともしていない)が犯した殺人トリックは暴き終えてしまった、謎もまあまあ美味しく食し終え、あとのことは刑事にまかせて帰るだけだったというのに。満腹には程遠い腹を抱え、さてこのあとも謎を探しに行くかどうかネウロがそのエメラルドの瞳を伏せた一瞬。ヤコの小さな体に巻きついた腕はいとも簡単に下僕の自由を奪い、潜ませていたらしいナイフが理性を奪った。遅まきに自分の状況を把握したヤコはガタガタ震えながらくちびるを噛み締め、大きな目を零れそうなほど見開いてこちらを見ている。――あれでなかなか肝の据わった下僕だ、恐怖に慄いているのは喉元に突きつけられたナイフが原因なのだろう。ナメクジより愚鈍な神経回路を有しているとはいえ、一人前に生命の危機とやらは認識できるらしい。まったく、あの程度が命取りになるやもしれないのだから人間という生きものは面倒だ。
「弥子ちゃん!」
「探偵!」
ネウロと同じように犯人を取り囲んだ笹塚と吾代が声を上げる。いっそ憐れみをおぼえるほど貧相な体つきをした彼の下僕は、人心を引き寄せる妙な力を持っていた。いや、これは力というより特技といったほうが正しいのかもしれない。ネウロにはまったく理解の及ばないところで、理解できないやり方で他人の心に添おうとするヤコはおそらく、自分のそれを特技などとは思っていない。それが力になるとも思っていないだろう、あれはいつだって見たもの感じたものを受け取り、噛み砕き、己の血肉へと変えているだけだ。しかしなぜかその過程で、あれの傍には人間が寄ってくる。
「おい、そいつを放しやがれ! いい加減にしねェとマジぶっ殺すぞ!」
これだから単細胞生物は――。裏の世界ではそれなりに幅を利かせていたという吾代だ、なるほどその怒声には迫力がある(もちろん対人間という意味で)。しかし自分の犯した罪と向き合う覚悟すらなく、この中で一番力の弱い人間を人質にここを逃げ切ろうなどと考える屑に吾代の言葉を受け止める余裕があるわけもない。狂ったように喉を引きつらせて嗤う男のナイフが、いよいよヤコの皮膚を裂いた。
「ヒ・・・ッ!」 のけぞった白く細い喉に、鮮やかな血液が伝う。
「大丈夫だ弥子ちゃん、絶対助ける」
「・・っ、さ・・笹塚さ・・・・!」
「だから、心配しなくていい」
「そうだぜ探偵、テメーはいつもみてぇにヘラヘラしてりゃいいんだよ」
「笹塚さん、吾代さん・・・っ!」
ヤコの喉に食い込むナイフの鈍色、流れる赤、巻きついた腕。目に映るそのすべてがどうしようもないほど愚かしく、腹を抱えて嗤い出したいほど滑稽だったが塵ほども嗤えなかった。あの男は、いったい誰の許可を得てヤコの首に刃を突きつけ、血を流させ、自由を封じている? この地上において、人のものは勝手に取ったり傷をつけたりしてはならない筈だが・・。事務所に帰り次第、お仕置きの必要があるようだとネウロは憂いを帯びたため息をつく。
―――あの莫迦め、助けを呼ぶ名が違うだろう。
「ヒャハ、ヒャハハハッ! 笑わせるぜ、なぁにが “心配しなくていい” だ!どーせ俺ァ二人殺してんだよ、それが今更三人になろうが知ったことじゃないねェ」
ヤコのつま先が地面から離れた。苦しそうにもがくそれの首に当てられたナイフ、その切っ先が新たな雫を生み出してヤコを穢す。ただでさえ己の所有物にちょっかいをかけられるのを嫌うネウロだ。あれを自分の定めた探偵役という舞台から引きずりおろし、勝手に人質という役割を与えただけでも八つ裂きものだが、何らかの損壊を与えたりしようものなら――・・ネウロはそこで、ようやく嗤った。
「死ねェエエェェエエエ!」 振り上げられたナイフが閃く。ヤコの瞳が恐怖に染まった。
「イヤ・・ッ! 助けて、ネウロ!」
下僕は下僕らしく、道具は道具らしく、玩具は玩具らしく・・・所有物は所有物らしく。―――あれは、我が輩のものである。
「先生、お怪我はありませんか?」 弥子を片手に。男との間に上背のある身体を割り込ませたネウロが、弥子の喉下をひょいと見遣る。
「おや、少し切れているようですね・・・・・・・・・・この愚図が」
もちろん最後の一言は、ヤコにだけ聞こえるよう声を潜めてある。ねうろ、と呆然としたように呟く下僕の頭を鷲掴みにしたまま、ご主人様たるネウロは首だけで背後を振り返った。はっきりそれと分かるほど顔を青褪めさせた男は、ネウロに向かって途切れ途切れの言葉を紡ぐ。拾い上げ、繋ぎ合せれば 「ばけもの」 となるそれらの言葉は、ネウロの手のひらのなかで紙屑のように丸められたナイフに端を発する。男の見える世界は既に、現実のものから変容していた。注ぎ込まれた魔人の力が、男を容赦なく地獄に叩き込む。突き落とす。切り裂く。すり潰す。
「・・・下らんことに巻き込まれおって、このゾウリムシが。誰のせいでまた魔力を無駄に消費したと思っている」
「ご、ごめん・・」
「まったく。出来の悪い下僕を持つと、主人はこんなにも苦労させられる・・・・・この男は、我が輩が直々に罰を下してやることにしよう」
ネウロは笑顔で振り返る。
「もちろんその後はお前だ。―――覚悟しておけ、ヤコ」
うっかりネウヤコにはまりました。時期はずれなことこの上ない。・・どっちかっていうと、信頼以上恋愛未満が根底にある ネウロ(無自覚)→→→→←ヤコ←←笹塚(妹視?) くらいのが好きです(どっちかっていうと、なんていう曖昧な設定ではない)(てゆーかそれってほんとにネウヤコ?)。先週の土曜・・つまりカラオケオール明け、笑顔動画で手書きMADをなんとなく見てみたらなんか異常にネウロが読みたくなって、その晩古本屋へ。何巻まで出てるのかとか全然知らないまま、まぁ読める限り読んでこようと思ったらおいてあるのが途中できれ、しかたなく他の古本屋へ。そこで見たのが23巻でとっくに完結していたこととちょうど続き(11巻から)が袋詰めになってて立ち読みできないという衝撃の事実。・・・・・・・・・・・・11巻から23巻まで大人買いして帰りましたがそれがなにか← えっと、まさかネウロで泣かされると思ってなかったんで衝撃でした。その時点でとっくにネウヤコ脳になっていた身からすると、23巻は表紙だけでご飯三杯くらいいけるんですが内容も合わせると一週間ご飯食べられます。・・あの場面でちゅーを期待したの絶対わたしだけじゃないと思う、ぜったい。なんか気持ち悪い速さでページ捲ったのわたしだけじゃないと思う、ぜったい。(ページ捲ってガックリうなだれ、デスヨネーって思ったの私だけじゃないと思う、絶対!) いやーでもホント、ジャンプ作品にしては珍しく←クライマックスにもっていく流れがすごく自然で無理がなく、ラストに向かってぐあっと盛り上がっていき、伏線もきちんと回収してあり、終わり方もすごく綺麗で軽く感動しました。続き読みてぇええ!って思わせる終わり方は潔くて素敵です。途中までスゲー好きではまってたけど終盤で 「あれ?」 ってなって結局最終巻読んでないみたいなマンガって少なくないんだもの・・・完結したあとハマれる作品はマンガに限らず貴重だと思うのです。わたしもそんなものを手掛けられたらなぁと思いつつ、カラフル書こうとしたらネウロの硬めな口調とティエリアのそれが見事に融合し、頭の中にこやす声が響き渡るんですが私これどうしたらいいですか。
予定通り昨日・・?はカラオケでオールしてきましたー・・帰ってきたの朝の五時です、いま朝の1時過ぎです、帰ってきてとりあえず眠りましたがいつも起きるくらいの時間に目が覚めてしまい、正直からだがまだ睡眠を欲しているのを感じながらとりあえずシャワーを浴びてのそのそパソコンの前へ。目の下のクマの濃さに我ながらドン引きしつつ拍手コメントを確認してもう眠気?なにそれおいしいの?みたいなテンションの上がり方をし、先日たすけてくれと訴えたカラフル91話をアップすること即決。・・・この記事を仕上げ次第また泥のように眠ろうと思います、しんどい・・。
カラオケには四人でいったのですが、三時になった時点で二人がつぶれ、私ともう一人の友人で昔懐かしのアニメソング(おばけの○ーリーとか飛べ!イサ○とか)をまわしていたのですがネタも尽き、ジャンル>合唱曲 でみつけた 「怪獣のバラード」 をネタで入れたら深夜のテンションが爆発しました。以降二人が知っている合唱曲を熱唱、中学時代の記憶を呼び覚ましつつ高音と低音パートにわかれ、腹式呼吸を用いたまさかのマジ歌い。「マイバラード」 がガチでした、一番力入れて歌ったのは二人してマイバラードだったっていう。三回くらい歌いなおしたっていう← 他には 「旅立ちの日に」 とか 「さようなら」 とか、イカロスがあまりに切ない 「勇気ひとつを友にして」 とか・・・ラスト一時間は合唱曲・唱歌合戦だったので、履歴がたいそうきもちわるい感じに。たぶん次に使った人、履歴見て 「えええ・・」 ってなる。三重出身の友人と九州出身の私ですが、思ったより合唱につかった曲がかぶってたりしてて面白かったです。ああいうのって地域差というより年齢差のほうが色濃く出るものなのかもしれないですね、・・・どうでもいいとか言うなぁあああっ。
91:今度こそ間違えない
・・・・・なによりまず、あの子の混乱っぷりが伝わればそれで書きたかったことの七割は伝わったんじゃないかと← 全力で逃げてます、現実からバックダッシュで逃走を図った結果があの試行の迷走ぶりです。初っ端から思考はすでにどっかイッちゃってますが、たぶん追い討ちをかけたのはティエリアのシャツを掴んでしまった事実だと思います、「さっきのなし」 とか言いながらたぶん (えええええ、さっきのなしってどーゆー意味だよ! “さっき” っていつ?ごめんってなにが? てゆーか手ェはなせ自分んんん!) ってなってたんじゃないかなって。ある程度予想は出来ていましたが、ティエリアについてはそこそこ掘り下げたので今度こそアホの子を掘り下げたら思ったとおり大暴発です。でもそこでティエリアがいい感じに手綱を引いてくれました、・・力づくで引きずったといっても間違いではない← あの子がほえほえ現実逃避している間にティエリアのほうが吹っ切れたというか、覚悟を決めてくれたようで書いている人間としては頭が上がりません。最後でプロポーズまがいの台詞が飛び出したときには書きながら吹きました、多分と言うか絶対本人たちにその自覚はない。あと、ラストにおけるあの子の行動について私なりの考えを少しばかり。あれは、「嬉しい」 が理由ではないというのがへっぽこ管理人の考えだったりします。嬉しいとか悔しいとか驚きとか、ぜんぶひっくるめた感情の振れ幅があの子の容量を超えてしまったのがアレじゃないかと。ちみっこヒロインとジェイドの組み合わせで悉く泣かされているあの子です(・・・)、アホの子といったっていい大人ですし、かつ負けず嫌いなのでそう易々とは泣きませんが基本的に泣き虫なあの子の、今までジェイドにしか見せてなかった一面が露見したのが今回かなぁというイメージです。子どものころは、あんまりびっくりするとボロボロ泣いてしまうようなかぁいらしい所もあったのですよ。
追記:「一分前の質問を忘れるほど~」 は次の 「五秒前の行動を忘れる~」 との対比にしたくて深い考えなく書いたものでありまして、一分間も・・・してたわけじゃないです、ほんとうに。ほんとうに!
○拍手レス○
30日 3:18 覚えていないほどぶりに~ のあなたへ
>> コメントありがとうございますー! 一年以上の時間を置いて、また再び目を通していただけるとは光栄の極みであります・・!いよいよこの子らのもどかしい関係にひとつの決着をつけようと、ティエリアが、そして私が重い腰を上げました。間髪いれずボス戦へのフラグが立ったティエリアですが、久々の登場でいきなり死亡フラグを連立したロックオンに比べればまだいいほうですよね!← たぶんティエリアとヒロインの距離が縮まれば縮まるほど、ティエリアにとってはジェイドという存在感が指数関数的に増加していき、まー実際イライラすることも多いでしょうが、私としてはそこでティエリアがどう踏ん張るかに注目していきたいと思っています。あとはヒロインの親離れとジェイドの娘離れも・・・・後者を描くのは特に楽しいことだろうと今からニヨニヨが止まりません←
だぶるおーえいてぃーすりーですよね、やっぱり! 初めて申告いただいたのでもうめっさ嬉しかったです、せっちゃんはガトーさんが好きそうだなって← //
私と同じく、TOAにおいてネビリム先生を倒していない友人と、「じゃあ多人数プレイでネビリム先生倒して、イベント見ようぜ!」 という話になり、毎日コツコツレベル上げに勤しんでいます。ゼミ(英語論文紹介の場)前に。彼女も普段ルークを使っているということなので、じゃあジェイドを使うようことにしようと決めて操作に慣れるべく頑張っています。ゼミ前に。再開前のレベルが86前後、今は91まできました。ゼミ前に。・・ゼミを目前にすると、軽く交通事故にあわないかな、と七割くらい本気で思います。今はやりのインフルエンザはどこにいってしまったんですか←
カノ猫:9
・・・・・書く気はなかったんです、前回分を書き上げたときには。アップしたときにも書くつもりはなかったんですが、かなり局地的なジェイドフィーバーと上記TOAプレイ理由によりだんだん続きが書けるような気がしてきて、せっかくだし書いちまえと思ってかいたのが今回分になります。見切り発車の日々綱渡りです。そういえば前回書き忘れていたんですが、時間軸としてはちみっこ小学一年生、ジェイド22歳の大学院生となります・・・・・・・・ジェイドの20代って全然想像つかないんですが私だけじゃないよねこれ。この子どもは甘えるのが苦手です。でもこうしてジェイドに丸め込まれながら生活してきた子どもは、「甘える」 のは苦手でも、「甘やかされる」 のは上手になって今に至ります。言葉遊びみたいですが、そこの線引きを上手に出来なかったら今のヒロインとジェイドの関係性はなかったんじゃないかなぁと思いながら書きました。「いつでも互いが互いを切り捨てられる」 と本気でお互い思っている、というのがジェイドとヒロインの根底にあります・・・・これをゆめしょうせつと言ってもいいのだろうか、本当に・・。あ、でもでもっ、片腕に子どもを抱え上げるジェイドと、彼をおどおどしながら見下ろす子どもを書けたことに満足です。あと、最後の最後で結局底意地の悪さを露呈する大人とかっ←
こう、過去編を飛び飛びで書いているとやはり、他のところもきちんと穴埋めしていきたくなるのが困りものです。出会いもきちんと書いてあげたいし、ジェイドが留学にいっている間の子どもと陛下(+洟垂れ)とか、中学高校時代のヒロインと雪国組とか、ジェイドの女性関係?とか。猫との日常もちゃんと増やしたいし・・・・温めているというか思いついた挙句放置しているネタが多すぎてどれから手をつけていいのかわかりません。・・どれから手をつけるべきですか。